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神経内科

頭痛専門外来

概要と特色

当院では、頭痛専門外来を開設しており、頭痛学会専門医2名が診療をしています。

初めて受診される方には、診察の後、頭部MRI画像検査など、患者様に合わせて必要な検査を行います。
頭痛の種類や症状、痛みの頻度などを確認し、患者様の生活スタイル等に合わせ、患者様ひとりひとりにあった治療を検討します。
また、当院では頭痛の治療薬として①発作時頓用薬と②予防薬(新薬である3種類の注射や、毎日内服するお薬)を使用しています。
頭痛の痛みそのものでお困りの方、頭痛が起こるかもしれないと不安になって日常生活に支障を来している方など、まずは当院へご相談ください。

片頭痛とは

医療法人育生会篠塚病院 北関東神経疾患センター 患者様向け情報誌 みどり 167号『片頭痛』より
2021年に新しい薬剤の使用が可能となり治療の選択肢が広がった「片頭痛」を解説します。

片頭痛の疫学

日本人における片頭痛の年間有病率は約10%と推定され、男性よりも女性に多くみられます。多くの場合、10〜20歳代で発症し、30歳代の女性の5人に一人が片頭痛に罹患していると言われています。家族、特に母親が片頭痛の場合、子が片頭痛に罹患する確率は5割以上といわれています。

片頭痛の特徴は?

片頭痛の発作には以下の特徴があります。

1)痛み方と場所
片側あるいは両側のこめかみから目のあたりにかけて、脈打つように「ズキンズキン」「ガンガン」と痛みます。痛みは1~2時間でピークに達し、4~72時間続きます。頭痛が起こる前に、特徴的な“前兆”が現われることがあります(その割合は、片頭痛に罹患している方の20~30%とされます)。目の前にチカチカと光るフラッシュのようなものが現れ、視野の片側、または中心部が見えにくくなる「閃輝暗点」を生じることが多いです。このような前兆の多くは15~30分で消失し、その後60分以内に頭痛が始まります。
2)痛みの頻度
月に1~2回程度、多いときには週1~2回繰り返します。
3)痛み以外の症状
嘔気が伴うことや、音や光に対して敏感になることがあります。日常的な動き(歩行や階段昇降)によっても頭痛が悪化するため、仕事や勉強、家事などに支障をきたし、ひどいときには寝込んでしまうこともあります。なお、発作がないときに症状はありません。

片頭痛の誘引は?

誘発因子は大きく分けて4つあります。

1)精神的因子
ストレス、疲労、睡眠不足・過多は頭痛発作の引き金になります。ストレスから解放された休日に発作が生じることもあります。
2)内因性因子
片頭痛は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量の変動と関係があるといわれています。月経の始まる1~2日前や月経中(特に開始後2~3日の間)、排卵期に発作が起こりやすくなります。妊娠中はエストロゲンの分泌量が安定するため、片頭痛の発作は治まることが多くなります。
3)環境因子
人混み、騒音、強い照明や匂いなどによって頭痛が誘発されることがあります。天候との関連も知られており、日差しの強い時期(春〜秋)や低気圧による気象環境のときに片頭痛の発作が多くなる傾向があります。
4)食事性因子
頭痛の誘因となりうる食品の代表的なものには、赤ワイン、チョコレート、チーズがあります。旨み成分であるグルタミン酸ナトリウムも発作誘発性物質として知られています。

片頭痛の原因は?

片頭痛は視床下部、大脳皮質、三叉神経系、自律神経系など広範な神経系の部位に異常を呈する疾患であることが明らかになってきました。
片頭痛の特徴である「拍動性頭痛」の発生機序の一つとして提唱されているのが「三叉神経血管説」です。頭蓋内血管と、特に硬膜血管周囲に分布する三叉神経終末にはセロトニン受容体が発現しており、前者は血管収縮に、後者は三叉神経終末の活動性に作用します。片頭痛発作時は脳内、血中のセロトニン活性が低下しており、血管平滑筋が弛緩し血管拡張が生じます。また三叉神経終末ではセロトニン受容体の活動性が低下し、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド;calcitonin gene-related peptide)などの疼痛を引き起こす神経ペプチドの放出が促進され、血管周囲に炎症が生じます。さらに三叉神経の疼痛感受性を亢進させることで片頭痛特有の激しい痛みが引き起こされます。

片頭痛の治療は?

片頭痛の薬物療法には、頭痛発作に対して頓服で使用される急性期治療薬と、発作が頻回に起こる方で検討される予防薬があります。

1)急性期治療薬
軽度〜中等度の頭痛にはアセトアミノフェンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)といった鎮痛薬が、中等度〜重度の頭痛にはトリプタン製剤が推奨されます。軽度〜中等度の頭痛でも鎮痛薬で効果がない場合はトリプタン製剤が選択されます。いずれの場合にも、嘔気などの消化器症状が強い場合、制吐剤が併用されます。トリプタン製剤は、セロトニンの動態に作用する片頭痛に特異的な薬剤です。複数の製剤がありますが、いずれも処方箋薬です。まず医師の診察による診断がなされた上で治療方針を決定していくことが肝要です。また、トリプタン製剤の治療効果を最大限に引き出すためには服薬のタイミングが重要です、医師や薬剤師の説明を聞いて正しく内服してください。
2)予防薬

月に平均4日以上の片頭痛の発作が3ヶ月以上起こる場合や急性期治療薬だけでは日常生活に支障が残る場合などに検討されます。従来の予防薬は内服薬でしたが、2021年4月末から新しく注射薬の使用が可能となりました(表)。現在3種類があり、2剤はCGRPに、1剤はCGRP受容体に結合するモノクローナル抗体です。いずれの薬剤も1ヶ月もしくは4週間に1回の皮下注射で、同等の予防効果を有します。薬剤の選択は担当医師とご相談ください。

商品名 エムガルティ アジョビ アイモビーグ
一般名 ガルカネズマブ フレマネズマブ エレヌマブ
標的 CGRP CGRP CGRP受容体
投与経路 皮下注射
投与回数 月1回 4週に1回
または
12週に1回
4週に1回
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